チャールズ・ブコウスキー849冊目「町でいちばんの美女」

ブコウスキーはこれで3冊目。とても短い短編がたくさん収録されている本です。

冒頭の表題作は、美しすぎるゆえに全く幸せになれない女性の悲しくも美しい話で、やっぱりブコウスキーはなんだかんだ言って女性愛の人だなぁと思う。

「人魚との交尾」は映画「つめたく冷えた月」の原作で、初めて読んだはずなのに、映画じゃなくこの短編そのものをかつて読んだような既視感。何だろうこの感覚。・・・いたずらで死体置き場から死体を盗んだ二人の男が、死体が若くて美しい女性だと気づいて驚き、「交尾」をしてしまって恋に落ちたようになってしまう。その彼女を二人で今度は海に流しに行く・・・という間じゅう彼らはどこかロマンチックでセンチメンタルで、とても美しいお話なんですよね。ブコウスキー、見苦しさの中の美しさ。

(今回、なぜか忙しくて延長したのに半分くらいまでしか読めなかった。次回、最後まで読もうと思います!)