シヴォーン・ダウド「ロンドン・アイの謎」873冊目

ロンドン・アイができたり、テムズ川岸が再開発されてオシャレな街になった後はほとんど見てない。「テート・モダン」しか知らない・・・。1992年にロンドンのアールズ・コート近くに滞在してたとき、あの駅のどっちを出れば展示場に出られるのか迷ったのを懐かしく思い出したりしました。

ダウドの作品を読んだことはなかったけど「怪物がささやく」という映画がすごく好きで、あんな感じの可哀想な子どもが出てくる切ない作品のつもりで読んでしまった。これはもっと楽しい、プチ・シャーロック・ホームズとでも呼びたくなるような、頭脳キレキレで対人関係が苦手な12歳の少年が謎を解く物語でした。

前述の先入観があったため、<すみません、ここからネタバレいきます>消えた少年の名前が「サリム」であることから、地元でのイジメや引っ越しで将来を悲観したイスラム系の少年が原理主義者たちの団体に加入するために身内をあざむいて逃亡する事件じゃないかと、すごく暗い想像をしながら読んでしまいました。なんて不幸な読者。。。

それにしても、この表紙の絵に見るロンドン・アイはずいぶん巨大な観覧車ですね。構造がユニークだし、1つの車に乗れる人数が21人なんて、ケーブルカーみたいじゃないですか。

折しも、1990年代のブリットポップドキュメンタリー映画LIVE FOREVER」を見たばかりで、なんだかロンドンが恋しくて仕方ありません。今年はムリでも、来年は行けるかな・・・・。