私立探偵 濱マイク 9 中島哲也監督「MISTER NIPPON~21世紀の男」328

これおもしろい!

この回のこともよく覚えてるけど、あらためて見直して、作りこみの素晴らしさに感動さえおぼえます。この監督、「告白」とか「嫌われ松子の一生」とか、この作品(2002年)のあと最近になって大活躍してますが、そりゃ当然だ。

ファッションブランドのCFのパロディみたいな濱マイクの世界をよく完成させています。松方弘樹、ペー&パー子…黒幕には、いまやサラリーマンNEOや「カーネーション」の母親役でコメディの真骨頂を演じている麻生祐未!大どんでん返しに次ぐ大どんでん返しの果ての光浦靖子、ひるがえって杉本彩!そういった味の濃い有名タレントを、知られているキャラクター込で生かしています。このやり方だと、視聴者がすでに持ってる知識を引き出せる分、説明の時間が要らない。ひっくり返すだけで面白い絵が作れる。このやり方はまさにCMの作り方ですね。

ここに来て濱マイクTVシリーズが完成形に近づいてきている…ような気さえします。

あと、音楽のセンスも大変良いです。ミスターミュージック所属音楽プロデューサー、渡辺秀文という人ですね。覚えておきます。

ファッションセンスは、あくまでもオーソドックス。役者さんの外から色をつけようとしないで、すでにその人がもっているイメージを生かすoutfitを貼り付けてます。永瀬正敏に「ど根性ガエル」のピョン吉Tシャツは似合いすぎ。

たいがいの回に出てくる、みずみずしい美少女が今回は派谷恵美という人です。ほんとに素敵。悪くて勝手でうるさいけど、ガラスみたいに透明。このシリーズに出た人がその後どういうふうに成長していったかを見るのも楽しみです。

うーん、ほんとにこの回いいなぁ。自分で作るならこれがいい。(←かってに言ってろ)

今日のひとこと(ひさしぶり):「超がつくほどのね!」