有栖川有栖「月光ゲーム」437冊目

この作家のファンではないし、与えられた謎を真剣に解くこともせずに、ただ気軽に読んでるだけなんです、すみません。でも面白かったよ。3部作の中で、これが一番小説として楽しく読めた。まだ大学生の空気が作者に濃く残ってたからか、その場にいて自分も仲間に入っているような楽しさ。キャンプ場にいるというだけで上がるテンション。
ミステリーとしての謎解きの面白さは、私は今もこの作家の肝みたいなものが掴めてないのでなんともいえないんだけど、だいたいいつも、誰もアリバイがない状況で、たっぷり与えられたヒントから「その時本当にそこにいられたのは誰か」をあぶり出す、という形なのかな(今までのところは)。

私みたいなパラパラ読みではパズルまでは解けないんだけど、それでも解答のひねりは十分あじわえます。
この作家は、”死んだと思った人が生きてた”、”ゾンビになって殺人をした”、みたいな超法規的解決をしないのが良いんだけど、作家ごとにルールが違うから慣れるのが大変だよ・・・。

でも続いて2冊読みます。