村田喜代子「故郷のわが家」236

2010年1月発売の、村田氏最新作。「野間文芸賞」受賞作だそうです。

個人的には・・・ちょっと物足りなく、この作家にはめずらしく、途中ですこし飽きました。

いつもの豊かなイマジネーションも、空想がちな女性の一瞬の白昼夢という印象で、「どこか遠くへ連れて行ってくれる」ような驚きを感じません。全体的に断片をつなぎあわせた感じがあって、いつものこの作家の短編集のように、最後まで読むうちに一貫した流れに押し流されるような感覚をおぼえることもなかったです。だんだん私とは合わなくなってきたのかな?

次回作は買う前にちょっと躊躇して立ち読みしてみる予感。以上。