福井健策「ビジネスパーソンのための契約の教科書」320

著者のTwitterで知って、さっそく買ってみました。

これは海外との契約交渉のスキルがない人が、次の交渉に備えるために読んでおく本のようです。ターゲットは国内の交渉経験が豊富で、むしろその経験に縛られている、企業法務スタッフや、これから交渉に乗り出していく新人営業マン…とかをイメージしました。契約書とか法律とかの言葉にアレルギーのある人向けに、やさしくやさしく書かれているので、キヤノン顧問の丸島儀一氏の著書を読んだときのような「ニヤリ」はあまりない本ですが、英文契約書を読み違えている大企業の法務部長とかにもし出会ったら、読んでほしいなぁと思いそうです。

社会人一年生にはちょっと早いかもしれません。最低限、仕事ってどういうもの、計約ってどういうもの、というイメージが自分なりに持てるようになった人が、次のステップとして読む。あるいは長く似た取引先とばかり交渉をしていたのに、新しい分野に進出しなければならなくなったベテラン、にも良い本のように思えます。以上。