「道」と一口にいってもいろいろありますが、大昔からの街道や小さな家々が連なる路地、眺めが素晴らしい道や造形が美しい橋・・・旅先で印象に残るそういう様々な「道」が178も紹介されています。
さすがにこの本は、行ったことがあるものが多いぞ・・・。首都の中心部の道(ロンドンのストリートとかNYの五番街とか)は、滞在中何度も通ってよく覚えてるけど、アメリカの「ルート66」はグランドキャニオンとセドナのツアーの中で立ち寄って、オールドアメリカンなダイナーでご飯も食べたけど、あれってどの辺だったんだろう。こういう壮大な道路の場合、たいがいはほんの一部しか経験できないな。熊野古道は一部踏破するつもりで行ったけど、すぐヘトヘトになってしまって、坂をひとつ上ったくらいでリタイアして道の駅で飲み始めた記憶が・・・。
そういった様々な場所を「道」としてくくるのか。道って何だろう。それ自体は目的地ではなく、どこかへ向かうための途中経路。あるいは、その道が目的地ではなく、そこに行くと見える景色が目的地であるところ。とか。・・・だから、確かに通ったはずなのによく覚えていない道も多い。でも、こうやって一冊の本にまとめられると、その場にいたときの気分が徐々によみがえってきて、気持ちが高揚してくる。行ったことのない道なら、いつかそこに行けばこの景色が見られる、と想像できる。
この「いつか行ってみたい」気持ちってけっこう大事だな。一時期は、行きたいところには全部行く!くらいの勢いで、片っ端からルートを作って休みごとに旅行してたけど、憧れを温める時間って充実感がすごい。思い出を味わう時間も。
最近、長年たまりにたまった旅行のパンフレット類をとうとう整理して、全部ポケットファイルにまとめたんですよ。「地球の歩き方BOOKS」って、ガイドブックのようでもあるけど、思い出をたどる楽しみ方もあります。
今はコロナの影響がまだまだ続きそうで、高齢猫と暮らしてるので遠出は控えてる分、旅の憧れと思い出を楽しむ時間が増えてます。でもこれ十分楽しいな・・・。