シェリル・サンドバーグ「リーン・イン」326冊目

一昨年発刊されて、働く女性たちやその周囲の人たちに大旋風を巻き起こした本。やっぱこういうのは読んでおかにゃ。

 

TEDトークも見たけど、本を読んだ感じは、意外なほど、デリケートな女らしい人だなぁ。(という私の発言そのものが性差別である、)見た目や振る舞いと関係なく、割合平気でズンズン出世していく人が、日本にも意外といるんじゃないかと私は感じています。実力ではなく、周囲が自分をどう見ているかということに対する感受性と耐性の強さが、女性が実際に昇進していけるかどうかをかなり決めているのではないかと。

 

この本は、男女雇用均等なんたらが解決するほど男女の仕事問題は簡単なものじゃなかったことを認めて、人の心の中にある障壁をデータで示したことが大きな功績で、その論法は組織論方面のビジネス書のようです。

 

なんとなく、日本では、昇進さえ望まなければ面白い仕事ができるということで満足している女性たちと、それをうまく利用している男性たちと、なんとなくそれでいいと思っている職場というのが広く存在している気がする。それから、年寄りばかりにお金が集まる仕組みがあちこちにあって、子どもを作って育てることをみんな恐るような変てこな空気が醸成されてしまっていて、国としてはお先真っ暗…という気がするけど、どうなんだろう。