リサ・ガードナー「噤みの家」883冊目

映画ばかり見てると、本を一冊読み切るのってエネルギーとか知力が必要だなと感じる。この本も文庫本で500ページ超。

とても面白かったし、登場人物ひとりひとりに肩入れしたくなる深い造形も、不幸で不運だけど力強く歩いていく姿勢も、とても読み応えがあります。1章ごとに話者を交代させる書き方が生きてます。読者は転がされて、いくら深く読んだつもりでも、最後の最後に著者にしてやられるのも快い。

でも、これって一つの種類の娯楽、アトラクションなのかな。ミステリーを読むのって(それを原作とした映画を見るのも)ちょっと疲れてきた気がします。消費サイクルに乗ってしまっていて、そのことがしんどくなってきた。誰かが推薦するものを片っ端から読む、という読書はそろそろ引退しようかな。。。。