2007-01-01から1年間の記事一覧

名村晋治「Webブランディングの入門教科書」71

ほんとに教科書って感じの本でした。 会社とか商店とかが、初めて自分のサイトを作ろうと決めて、Web制作会社と話をしなければならない・・・というときに、ワガママにも言いなりにもならず、ユーザーを主眼に置いてひとりよがりでないサイトを作るにはどう…

樋口泰行「愚直論-私はこうして社長になった」70

愚直ってなんかイイ言葉だなぁ。ロックバンドでいえばThe Who、みたいな。(偏見?) 現在日本のマイクロソフトのCOOである樋口氏が、2005年、日本HPの社長時代に書いた、戦略本というより自分の軌跡と考え方を書いた本です。「私はこれで成功しました」とい…

古田マリ「仕事の設計図を描く」69

企業勤務の後に一級建築士となった著者が、設計という仕事から見出した「うまく仕事を進めていくためのヒント」を、それ以外の仕事一般に適用するためのさまざまなアイデアを披露しています。 たとえば。建築という仕事は行き当たりばったりではできない。常…

霍見芳浩「日本企業繁栄の条件」68

はー、またもやビミョーな本を読んでしまった。 1992年に「アメリカ政府・マスコミと闘っている唯一の日本人と言われる男」という触れ込みで書かれた本で、当時ニューヨーク市立大学教授だったそうです。 副題が「GM、パンナム、シアーズ、IBMの崩壊から何を…

ルイス・V・ガースナー「巨象も踊る」67

ベストセラーですね。今頃やっと読みました。最初にまとめてしまうと、学部卒でハーバードMBAを取り、その後マッキンゼー、Amex、ナビスコ社長と、典型的ないわゆるMBAキャリアを重ねてきた経営者が、日本的とも言われる終身雇用、現地主義、完璧主義の重厚…

内橋克人「匠の時代第12巻 IBMの方法、ホンダの発想」66

海外経営戦略というのをテーマにペーパーを書こうとしているので、日本におけるIBMとアメリカにおけるホンダの比較は「地元に、特にメンタルに受け入れられた」例として興味深い。・・・というコンセプトで検索してひっかかったので買ったんだけど、趣旨がぜ…

椎名武雄「外資と生きる」(私の履歴書)65

なんでこの本が絶版なんだろ? 日本IBMの社長を18年間務めた椎名武雄が日経新聞の「私の履歴書」に連載した、彼の半生をまとめた本。連載は(本には何も書かれてないけど)2000年、文庫本は2001年に出ています。 日本国内の外資系企業で働く人や、そういう企…

武井由紀子/遠藤直記「ユーザ中心ウェブサイト戦略」64

ウェブサイトのユーザビリティを高めるための方法論、戦略、設計、検証、アンケート等のやり方をきちんきちんと説明した、教科書的な本です。作者はその手のコンサルティングに長年携わってきた人たちなので、経験に裏づけされたアドバイスが生きています。…

山崎秀夫「ソーシャル・ネットワーク・マーケティング」63

日本、USの事例が豊富で、自社ファンを増やすための顧客コミュニティ作りについても詳しく書かれた本です。自社サイトのトラフィックを増やしたい人、ネット経由での売り上げを増やしたい人、なんかに良さそうです。 ただ、書かれたのは2004年なので、この移…

野村進 「千年、働いてきました」62

T先生の課題として読みました。「角川oneテーマ21」っていう新書です。4版を重ねる売れ筋商品。著者はアジア各国を回ってきたノンフィクションライター、この連載が掲載されたのは「野生時代」ってあたり、かなり柔らかい本だってことがわかりますね? 内容…

加藤智明・中谷有紀「CGMマーケティング」61

MYCOM新書で200ページ足らず、長風呂の間に読んでしまえる長さだけど、これはこの本の場合いいことだと思う。Consumer Generated Media、バズマーケティング、とか呼ばれる、SNSとかブログとかYouTubeとかkakaku.comとかを利用した消費者間で効果を生じさせ…

薬師寺泰蔵「テクノヘゲモニー」60

文化功労先生がイチオシする、技術と歴史について考察した名著です。 1989年に出た本なので、もう古書でしか手に入りませんが、Amazonのロングテール(特に絶版の本で助かる)のおかげで、授業中にチョチョっと注文できました! ヘゲモニーというのはドイツ語…

ロバート・A.バーゲルマン「インテルの戦略-企業変貌を実現した戦略形成プロセス」59

およそ600ページに及ぶ大著。スタンフォード・ビジネス・スクールのバーゲルマン教授が、インテルの当時のCEOアンディ・グローブを講師として大学に呼んだ1988年以来、企業トップとの直接のやり取りに基づく企業研究をずっと重ね、2002年にそれを集大成とし…

マイケル A.クスマノ「ソフトウェア企業の競争戦略」58

やっと読みました。クスマノ氏は、1980年代に日本に滞在して日本のソフトウェア企業の調査を行った人、1995年頃に「マイクロソフト・シークレット」を書いた人、として有名で、さて数年を経た今、この業界はどうなっているんだ、今後どうなっていくんだ(と…

アンドリュー・S・グローブ「インテル戦略転換」57

1996年に書かれた本。 1章が短いので、電車の中なんかでも読みやすいです。内容も無駄がなくてよくまとまってます。 最初は、10年も前の本をいまさら・・・という気持ちもちょっとあったけど、いい本ですねぇ。(しかしこの人、コンテナ船による輸送とかクレ…

樋口有介「彼女はたぶん魔法を使う」56

春休みの気軽な読書シリーズ。 女好きで二枚目気取りの私立探偵が、美人のクライアント、殺された妹の友達(これも美人)、別居している妻、これまた美人の愛人等々に振り回されつつ、徐々に真相に近づいて行く・・・ わたしの大好きな「土曜ワイド劇場」的…

ローレンス・トリート「絵解き5分間ミステリー」55

春休みの楽しい読書シリーズ。しかし充実した読み応えというものはなく、多胡輝の頭の体操シリーズでも買えばよかったかな、という感じ。ミステリー形式のパズルをショートショートくらいのボリュームで書いてあるシリーズもの「5分間ミステリー」ってのがあ…

大場つぐみ・小畑健「Death Note」54

学校の夏休みには宿題があるけど、春休みにはありません。ブラボーです。浮かれてマンガ読んでます。ミステリーもAmazonで6冊注文してみました。たまりにたまった未読ビジネス書の山(20冊超)はどうするんだ。 で、デスノート。話題作です。12巻ぜんぶ読…

藤沢武夫「経営に終わりはない」53

ホンダシリーズ第2段。藤沢武夫の語りを本にしたものです。 藤沢ってのは、たいへん豪胆な男ですね。 本田宗一郎の右腕、女房役、文系出身の知的な経営者、とか聞いてたもんだから、さぞかし線の細い柔和な人だろうと思ってたんです。読んでみたらむしろ本田…

竹内慶夫・編訳「セレンディップの三人の王子たち」52

原典に当たれ、ってことで。 「セレンディピティ」って言葉が飯田橋あたりでひんぱんに取りざたされてる今日この頃ですが、一般に語源としてはホリス・ウォルポールという18世紀のイギリスの作家がとある童話を読んで、登場する3人の王子の賢さにちなんで、…

川喜田二郎「発想法」51

KJ法というアイデア分類手法を知ってますか?私は知らなかったんだけど、この本を読むとどうやら昭和40年代~50年代に一世を風靡したらしいです。学校の授業でこの練習をしたときに、やっぱ原典に当たろうと思って本を買いました。 KJ法とは?・・・簡単にい…

50 Good Books

50冊読み終わって思うこと。 世の中には、本当にいい本と、そうでもない本があるなぁ。 いい本になるべく当たるようにするには、尊敬できて、かつ自分と関心の方向性が近い人を見つけて、本を薦めてもらうのがベスト。これは音楽と同じです。中村とうようだ…

小倉昌男「経営学」50

栄光の?50冊目は、クロネコヤマトの宅急便~♪を作った人の本です。 ヤマト運輸は彼のお父様が興した会社で、戦前戦後を通じて関東一円の近距離輸送で成功してたんだけど、遠距離輸送で出遅れたためジリ貧になってきていた。三越の委託先としてたくさん仕事…

本田宗一郎「夢を力に」49

言わずと知れた自動車のホンダの創業者、本田宗一郎が1962年に日経新聞に連載した「私の履歴書」(そんな昔からあったんだ!)に、その後1973年に社長を退任するまでの仕事をつづった第二部、「本田宗一郎語録」第三部を加えて作った本。 出版されたのは2001…

ニール・ガーシェンフェルド「考える『もの』たち」48

48冊めで年越しだ。 これ に続いて、ニール氏の本をもう一冊読んでみました。こっちの方が古くて、1999年に書かれています。「ものづくり革命」は2005年だから、6年前ですね。この人、いま注目してるんですよ。ものづくり関連で。あと、中村伊知哉 とか。 で…