本)経営・ビジネス系

樋口泰行「愚直論-私はこうして社長になった」70

愚直ってなんかイイ言葉だなぁ。ロックバンドでいえばThe Who、みたいな。(偏見?) 現在日本のマイクロソフトのCOOである樋口氏が、2005年、日本HPの社長時代に書いた、戦略本というより自分の軌跡と考え方を書いた本です。「私はこれで成功しました」とい…

古田マリ「仕事の設計図を描く」69

企業勤務の後に一級建築士となった著者が、設計という仕事から見出した「うまく仕事を進めていくためのヒント」を、それ以外の仕事一般に適用するためのさまざまなアイデアを披露しています。 たとえば。建築という仕事は行き当たりばったりではできない。常…

霍見芳浩「日本企業繁栄の条件」68

はー、またもやビミョーな本を読んでしまった。 1992年に「アメリカ政府・マスコミと闘っている唯一の日本人と言われる男」という触れ込みで書かれた本で、当時ニューヨーク市立大学教授だったそうです。 副題が「GM、パンナム、シアーズ、IBMの崩壊から何を…

ルイス・V・ガースナー「巨象も踊る」67

ベストセラーですね。今頃やっと読みました。最初にまとめてしまうと、学部卒でハーバードMBAを取り、その後マッキンゼー、Amex、ナビスコ社長と、典型的ないわゆるMBAキャリアを重ねてきた経営者が、日本的とも言われる終身雇用、現地主義、完璧主義の重厚…

内橋克人「匠の時代第12巻 IBMの方法、ホンダの発想」66

海外経営戦略というのをテーマにペーパーを書こうとしているので、日本におけるIBMとアメリカにおけるホンダの比較は「地元に、特にメンタルに受け入れられた」例として興味深い。・・・というコンセプトで検索してひっかかったので買ったんだけど、趣旨がぜ…

椎名武雄「外資と生きる」(私の履歴書)65

なんでこの本が絶版なんだろ? 日本IBMの社長を18年間務めた椎名武雄が日経新聞の「私の履歴書」に連載した、彼の半生をまとめた本。連載は(本には何も書かれてないけど)2000年、文庫本は2001年に出ています。 日本国内の外資系企業で働く人や、そういう企…

野村進 「千年、働いてきました」62

T先生の課題として読みました。「角川oneテーマ21」っていう新書です。4版を重ねる売れ筋商品。著者はアジア各国を回ってきたノンフィクションライター、この連載が掲載されたのは「野生時代」ってあたり、かなり柔らかい本だってことがわかりますね? 内容…

加藤智明・中谷有紀「CGMマーケティング」61

MYCOM新書で200ページ足らず、長風呂の間に読んでしまえる長さだけど、これはこの本の場合いいことだと思う。Consumer Generated Media、バズマーケティング、とか呼ばれる、SNSとかブログとかYouTubeとかkakaku.comとかを利用した消費者間で効果を生じさせ…

薬師寺泰蔵「テクノヘゲモニー」60

文化功労先生がイチオシする、技術と歴史について考察した名著です。 1989年に出た本なので、もう古書でしか手に入りませんが、Amazonのロングテール(特に絶版の本で助かる)のおかげで、授業中にチョチョっと注文できました! ヘゲモニーというのはドイツ語…

ロバート・A.バーゲルマン「インテルの戦略-企業変貌を実現した戦略形成プロセス」59

およそ600ページに及ぶ大著。スタンフォード・ビジネス・スクールのバーゲルマン教授が、インテルの当時のCEOアンディ・グローブを講師として大学に呼んだ1988年以来、企業トップとの直接のやり取りに基づく企業研究をずっと重ね、2002年にそれを集大成とし…

マイケル A.クスマノ「ソフトウェア企業の競争戦略」58

やっと読みました。クスマノ氏は、1980年代に日本に滞在して日本のソフトウェア企業の調査を行った人、1995年頃に「マイクロソフト・シークレット」を書いた人、として有名で、さて数年を経た今、この業界はどうなっているんだ、今後どうなっていくんだ(と…

アンドリュー・S・グローブ「インテル戦略転換」57

1996年に書かれた本。 1章が短いので、電車の中なんかでも読みやすいです。内容も無駄がなくてよくまとまってます。 最初は、10年も前の本をいまさら・・・という気持ちもちょっとあったけど、いい本ですねぇ。(しかしこの人、コンテナ船による輸送とかクレ…

藤沢武夫「経営に終わりはない」53

ホンダシリーズ第2段。藤沢武夫の語りを本にしたものです。 藤沢ってのは、たいへん豪胆な男ですね。 本田宗一郎の右腕、女房役、文系出身の知的な経営者、とか聞いてたもんだから、さぞかし線の細い柔和な人だろうと思ってたんです。読んでみたらむしろ本田…

川喜田二郎「発想法」51

KJ法というアイデア分類手法を知ってますか?私は知らなかったんだけど、この本を読むとどうやら昭和40年代~50年代に一世を風靡したらしいです。学校の授業でこの練習をしたときに、やっぱ原典に当たろうと思って本を買いました。 KJ法とは?・・・簡単にい…

小倉昌男「経営学」50

栄光の?50冊目は、クロネコヤマトの宅急便~♪を作った人の本です。 ヤマト運輸は彼のお父様が興した会社で、戦前戦後を通じて関東一円の近距離輸送で成功してたんだけど、遠距離輸送で出遅れたためジリ貧になってきていた。三越の委託先としてたくさん仕事…

本田宗一郎「夢を力に」49

言わずと知れた自動車のホンダの創業者、本田宗一郎が1962年に日経新聞に連載した「私の履歴書」(そんな昔からあったんだ!)に、その後1973年に社長を退任するまでの仕事をつづった第二部、「本田宗一郎語録」第三部を加えて作った本。 出版されたのは2001…

ニール・ガーシェンフェルド「考える『もの』たち」48

48冊めで年越しだ。 これ に続いて、ニール氏の本をもう一冊読んでみました。こっちの方が古くて、1999年に書かれています。「ものづくり革命」は2005年だから、6年前ですね。この人、いま注目してるんですよ。ものづくり関連で。あと、中村伊知哉 とか。 で…

司馬正次「ブレイクスルー・マネジメント」47

MITで日本式経営学を教えている、偉い先生が書いた本です。この人の講演を学校で聴いたんだけど、先に本を読んでおけばよかったーー! タイトルを見ると、ビジネス書を読みつけている人は、「なにかビジネスの改革をするためにきっとこの人はブレイクスルー…

マイケル・デル「デルの革命」46

デルコンピュータ会長マイケル・デルによるビジネス書。生い立ちについても書かれてるけど、子供のころ初めてやった商売のことなど、徹底してビジネスで成功するためのことに集中して書かれています。とてもわかりやすく、ポイントが絞られていて、デルらし…

「APAホテル社長元谷芙美子の幸せ開運術!」44

読んだ理由:泊ったホテルの部屋にあったから。 Q:アパホテル泊ったんかい!? A:ええ、昨夜。天王寺駅前。通天閣が見えます。 諸般の事情により、3人でまた「勝手に合宿」してきました。へとへとだぁ~~ ホテルをとることになって、天王寺あたりで捜した…

御立尚資「戦略『脳』を鍛える」43

やっと読み終わりました!ひぃひぃ ビジネス書です。会社の戦略を外側からみたもの(コトラーとかポーターとか)でも内側からみたもの(伊丹流とか)でもなく、戦略の立て方、How toに属する本です。学者さんたちがレトロスペクティブに過去を分析するのに対…

森祐治・高橋尚哉「こんなに使えるLLP設立マニュアル」42

学校の課題でLLCとLLPについてレポートを書くことにしたので、借りて読んだ。 LLC=limtied liability COMPANY (合同会社)、LLP=limited liability PARTNERSHIP(有限責任事業組合)。前社は今回の会社法制定に伴って2006年5月に、後者は2005年8月にできた…

あさのまさひこ「海洋堂クロニクル」41

なぜか学校で、海洋堂についてケースを書きたいという人がいたので、関連本をゲットして、著者インタビューに同行してみました。それが、これです。 ワンフェスって何?・・・ わたしはオタクな世界には比較的強いのではないかと思ってましたが、甘かった。…

フィリップ・コトラー「コトラーのマーケティングマネジメント ミレニアム版」40

タイトルの「コトラーの」っていう部分が冗長で、氷川きよし「きよしのズンドコ節」みたいですね。 そんなことはどうでもいい。とうとう読了しました!本文875ページ。ひとつノルマを果たしたという気分です。 達成感があるかというと、ちょっと違うかな。な…

神田秀樹「会社法入門」38

今期は弁護士による法律講義をうけてます。で、これはその推薦図書。推薦図書は3冊ありますが、法律を専門としない社会人向けなので、いずれも新書で、内容もボリュームも軽めです。 軽め・・・って、979条まである3000ページ超の法律を、200ページちょっと…

秋山雅弘+原口英紀「デジタルプロセス・イノベーション」36

学校で「中小企業のアライアンス」ってテーマで研究をすることになって、対象企業を探してるところ。 これは、金型を作っている会社むけの3D CADシステムを作ってるISV/コンサルティング会社「アルモニコス」の社長が日系BPと組んで、事務系でなく商品の設計…

岡野雅行「人のやらないことをやれ!」35

「蚊の針のように細い、痛くない注射針」や携帯電話用の電池ケースを作った、最近話題の「すごい技術をもつ町工場」の一つ、岡野工業の社長(「代表社員」と言ってますが)が書いた本。副題「世界一の技術を誇る下町の金型プレス職人、その経営哲学と生き方…

山田眞次郎「インクス流!」34

製造業にかならず必要となる「金型」は、熟練工が手作業でしっくりと仕上げることでしかいいものが作れないと言われてきました。ミクロン単位の計測や極限までの自動化を実現して、従来45日かかっていた金型作成を45時間にまで短縮してしまった・・・という…

宮永博史「成功者の絶対法則 セレンディピティ」31

セレンディピティって何?:簡単にいうと、失敗や偶発的なできごとをヒントとして、それまでうまくいかなかったことを解決できるようになること・・・でしょうか。「偶然の神様」、それを引き起こした出来事、そういうヒントをつかみやすいこと、などの総称…

トム・ケリー&ジョナサン・リットマン「発想する会社!」28

IDEOという会社があります。業種でいうとデザイン会社。なんでもデザインしてしまう会社です。AppleやMSのマウス、ショッピングカート、心臓発作を起した人のための除細動機もデザインします。副題は「世界最高のデザイン・ファームIDEOに学ぶイノベーション…