4年前に海外渡航をきっかけに泣く泣く分かれた男女が再会すると、彼女のほうは女っぽさを捨てたボーイッシュな格好でフェミニズム運動に打ち込むフェミニストになっていた。男のほうは基本的に以前のままで、社会的には普通かもしれないけど男尊女卑が習慣としてしみついている。
って、なんか最近見たなと思ったら「じゃあ、あんたが作ってみろよ」みたいだな。読み進めながらずっと、男性を啓もうする小説みたいだなぁと思ったり、この男ほんとに古臭い価値観だなぁとか、でも男が女を守ろうとするだけ日本よりいいんじゃないかと思ったりしてましたが、読み終わってみたら、彼女の方が気になり始めました。彼女が旅立つ彼に別れを告げたときの心境は?彼女のフェミニスト変化は、別れてからの4年間に起こったことなんだろうか。というより、時期を問わず、彼女がまったく今までと違う生き方をする決断にあたって、ひどく傷つくことがあったんだろうか。など余計な心配をしてしまったり。
日本ではさまざまな性的犯罪の際も女性側からのサポートは大きくならなかったような気がしています。黙る人も多いし、疑いがあっても確信や証拠がなければ人を糾弾したりできないのかもしれません。でもそれより、個人的に思っているのは、彼女たちはいまの立場に至るよりずっと前から身近すぎるほど性的犯罪に囲まれていて、それをどうこう言わないということを身に着けているのかな、ということ。何も言わない人たちの中の深い痛みのことが気になるけど、私がもし関係者であっても声を上げる勇気は出ないと思う。
子どもの頃は、みんなの努力によって世界を変えられると信じてたけど、そういうことばっかり言ってるとうとまれるだけで、今は何も変わらないのかもしれないと思ってる。でも、変えられると信じてる人の応援はしてる。自分のできないことをやれる人がいるって信じたいのかな。
