本)全般・その他

斎藤明美「高峰秀子の捨てられない荷物」332冊目

たまに買う「クロワッサン」に、この人はほぼ同じ内容のエッセイを連載してます。単なる転載かなと思うくらい同じエピソードが多いけど、タイトルは別らしい。文中いつも謙遜してみせる割に冷静な文章を書く人だけど、ほかの内容の本はほとんど書いてないみ…

高城剛 「サバイバル時代の海外旅行術」331冊目

近所の図書館がリニューアルしたので行ってみたら、キオスクのように、文庫本と売れ線の本ばかりになっていて、がっかりしたので旅行関係の本ばっかり借りてきました。この本は、かの有名な高城剛氏のいまの本業と思われる、旅行関係のエッセイというかHow-t…

シェリル・サンドバーグ「リーン・イン」326冊目

一昨年発刊されて、働く女性たちやその周囲の人たちに大旋風を巻き起こした本。やっぱこういうのは読んでおかにゃ。 TEDトークも見たけど、本を読んだ感じは、意外なほど、デリケートな女らしい人だなぁ。(という私の発言そのものが性差別である、)見た目…

兼高かおる「わたくしが旅から学んだこと」323冊目

あの兼高かおる!1ドル360円の時代に、今は亡きパンナム提供の「世界の旅」で地球をくまなく歩き回った、旅行番組のゴッドマザー!ご存命だっただけでも嬉しいのに、こんなに元気に今も活躍されているとは。 彼女の「行った国リスト」や「旅行鞄の中身」を…

吉田友和「10日もあれば世界一周」322冊目

最近旅行ばっかりしている私が、とうとう「世界一周」に挑戦してみようかと思っていたところ、ちょうど近くの書店の店頭にこんな本があったので買ってみました。How-to本でもないし、旅行記としても中途半端ではあるのですが、そういうことではなくて、この…

デカルト「方法序説」304冊目

なんで今この本を読むかって? いちおう入会してるけど全然行ってない、とある勉強会の課題図書になったから。 読み込んで要約して発表する気はないけど、いつも課題図書は読んでる。 感想:おもしろかった。笑えた。 デカルト氏はたぶん、この時代のフラン…

カレー沢薫「負ける技術」302冊目

モーニングに最初に載った日から私の度肝を抜いた、「クレムリン」の作者、カレー沢薫のコラム集。毒舌というか皮肉というか、類いまれな感性がすばらしいけど自虐癖がはなはだしくて、ここまで来るとちょっと違和感もあります。 たとえば、本人も書いてるけ…

松浦弥太郎「センス入門」300冊目

週末に東京駅のKITTEの中の本屋で見かけて、なんてステキな本なの!と思ったんだけど、買わずに帰ってしまったのでのちほど別途入手。 「暮しの手帖」の現・編集長が、彼の考えるセンス(選択する能力、本書内では「美徳」とも呼ばれる)を養うためのヒント…

スザンネ・ブッデンベルグほか「ベルリン 分断された都市」297冊目

この年末年始、ベルリンに行ってきました。 ドイツは3回目だけど21年ぶり。当時からずっとドイツ在住のいとこの家で新年を迎え、その後ベルリンへ。ベルリンに住むいとこの友人と一緒になった縁で、ベルリンの町を案内してもらうことができました。 その親…

武田百合子「犬が星見た」291冊目

実に痛快で面白い、感性のままに記された、ソ連(当時)〜北欧の旅行メモ、でした。 エッセイと呼ぶにはあまりにも箇条書き。 旅に出るときに持って行く本は、旅行記にしています。 自分の行き先とまったく違う場所でも、なんとなくしっくりときて、いい気分…

松野元「原子力防災 ー 原子力リスクすべてと正しく向き合うために」290冊目

震災後誰かのすすめで買って、読めないままになっていた本をやっと読みました。 今年の夏休みは前半は自宅、後半に帰省予定なので、久々に時間ができたので。 さてこの本、かなり広くネットで取り上げられたりしたので読んだ人も多いと思います。的確に福島…

立花珠樹「ニューヨーク人生横丁〜光の海の街から〜」289冊目

GWにニューヨークに行って7泊してきました。 仕事でUSの西海岸には何度も行ったけど、東海岸は大昔に3日間行っただけ。去年大好きなロンドンをじっくり味わってきたし、こんどはNYの特徴にも触れてみたいな~と思ってました。でもNYのガイドブックで紹介さ…

ベアテ・シロタ・ゴードン「1945年のクリスマス」286冊目

最近映画ばっかり見てて、本を読むのは久しぶり。 この本は何年か前に買ってそのままになってましたが、彼女のことを描いた映画を見に行くことになって、その前に読んでおこうと思って読みました。 面白くさらりと読めるけど、日本の終戦直後の様子を思い浮…

春日武彦「自己愛な人たち」284冊目

自分大好きそうな人とちょっとばかり、トラぶってるので参考のため読んでみました。 でもこの本は個人的にはあまりお勧めしません。面白いかもしれないけど、私は役に立つ本が欲しかったので。 精神科医が書いた本ですが、考えが偏っているような印象があり…

山本雅基「山谷でホスピスやってます。」278冊目

10年ほど前に自力でゼロから山谷にホスピスを作って、その後ずっと運営してきている人が書いた本。 山田洋次監督、吉永小百合と笑福亭鶴瓶主演の「おとうと」という映画で、おとうとの終の棲家としたホスピスは、ここがモデルになってるそうです。 山谷とい…

総合ケアセンターサンビレッジ「「尊厳を支えるケア」をめざして」277冊目

2006年発行。 岐阜で30年以上老人介護施設を運営してきている会社による、さまざま事例とその考察をまとめたケースブック。寝たきりで体中に管をつながれた状態でひたすら延命するのが当たり前だった時代に、オーストラリアでの研修で、亡くなる直前まで残存…

米沢慧「『幸せに死ぬ』ということ」276冊目

“その手の本”2冊目。1998年発行。 この本の著者は医療や介護の従事者ではなく、ジャーナリストです。そのため、社会現象としてホスピスの出現とかターミナルケアをとらえて、分析しようとしているようです。 医療における自己決定ということが、宗教上の理由…

村上國男「ターミナルケア・ガイド」275冊目

発行は2003年。最近興味のあるターミナルケアに関する本を何冊か取り寄せたうちの1冊めです。 著者はホスピスでの仕事の長い、熟練の医師。苦痛緩和の技術にも長けていますが、精神的な不安感をのぞく心のケアにもずっと取り組んできています。 この本はもと…

ジョン・キム「媚びない人生」273冊目

Twitterでこの著者をフォローしていたら、この本の宣伝が次から次へと流れてきて、まぁ読んでみるかなという気になりました。 この本は、慶應での著者のゼミで、卒業していく学生たちに向けて行った講義の内容をもとに書かれたものだそうです。“空気”に流さ…

新藤兼人「三文役者の死 ― 正伝殿山泰司」本の270冊目

1991年発行。 追悼・新藤兼人、ということでこの大監督の著書を何冊か買ってみました。 古本が1円とか100円とかで買えるところが哀しい。死亡記事を見た人に映画は見返してもらえても、著書まで思いだしてもらえないのが、映画監督って商売なのかも。 さてこ…

小田原きよし「ヒトのチカラ。」345

これはいい本だ。 本として、構成とか文章の完成度とかの問題ではなくて(それも良いのですが)、コンテンツの問題です。読む価値のある内容をもった本です。 災害ボランティアって何?という漠然とした疑問を、初めてボランティアに行って長く滞在し、少し…

NHKスペシャル取材班「日本海軍400時間の証言」325

重ったい本を読んでしまいました。 2009年8月9~11日に「NHKスペシャル」で同名の番組を3回シリーズで放送しました。副題は「開戦 海軍あって国家なし」「特攻 やましき沈黙」「戦犯裁判 それぞれの戦後」。この本は、シリーズ制作に携わったNHKのスタッフが…

ジョナサン・サフラン・フォア「イーティング・アニマル」319

肉食、というタイトルの本。 私の好きな小説家が書いた、ノンフィクションというか、著者本人の意見が強く出たルポルタージュのような本です。 タイトルからは、ベジタリアン礼賛を予想するかもしれませんが、「そうではなく、動物を殺して食べるのであれば…

藤巻健史「マネー避難」299

こないだこの著者の講演を聞いてきました。日本は赤字国債を発行しすぎている。国の累積赤字がすごいことになっている。地震に引き続き原発事故も起こり、日本の対外的な価値は下がっているはずなのに異常な円高が続いている。→円安が進み、日本は本来の姿に…

マイク・ミュレイン「ライディング・ロケット」上・下229

久々の大ヒット。 上下で合計650ページもあるのに、面白くてどんどん読んでしまいました。翻訳もきわめて自然で、自分の友達のことのように親しみをもって読めます。 何の本かというと、スペースシャトルに3回乗って引退した宇宙飛行士が、その引退までの自…

「齋藤孝のざっくり!日本史」228

日本史が苦手だった人や、日本史は暗記科目だと思っている人に向けて、歴史のなかで現代人が特に見直したい重要ポイントを数点選んで、じっくり解説する本です。 そのポイントとは。 ・「廃藩置県」と明治維新 ・「万葉仮名」と日本語 ・「大化の改新」と藤…

藤田紘一郎「パラサイト式血液型診断」226

血液型でみる性格判断とか運勢って、いい加減で信用できない!と思う一方、「アメリカの先住民のほとんどがO型」なんていう統計上の事実があるところをみると、科学的に分析しうる分野なのかも?とずっと思ってました。 著者は寄生虫学、熱帯医学、感染免疫…

石井裕之「ダメな自分を救う本」224

人からもらって、帰りの電車で読んだ。 セラピストの著者が、目の前の誰かに向かって話しかけるようなトーンで、自分や自分がセラピーをした相手がどのように自分を好きになり、大きな心を持てるようになったか、語る本です。 著者の思いやりが伝わってくる…

押井守「凡人として生きるということ」217

1週間くらい前に読み終わってたんだけど、こっちも感想を書いておこう。 いま、映像ってものを理解したくて、有名なアニメ・映画監督の押井守の映像作品を集中的に見たり本を読んだりしています。これは、彼が持論をぶった一冊。今回手配したビデオや絵コン…

神谷美恵子「生きがいについて」216

この本のことを知ってからもう四半世紀。母校の精神的な芯となって、先生方によって実践され、推薦され、受け継がれてきた神谷先生の著書のひとつです。 その間「生きがいについて」わたしもずいぶん思い悩んだり考察したりしてきたのに、なぜ一度もこの本を…